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パッと思いつく下手な英文和訳パターン5選

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前回に引き続き、英語の小ネタです。英語を日本語にするときの「あるある」を思いつくがままに書いてみます。(あくまで私の感覚でより良い訳し方をオススメしている記事にはなりますが)気をつけよう!
なお、例文は不自然じゃない程度になるべく直訳しています。

要らない主語は省こう

  • (例) Before we talk about this issue, let's take a look at the handout.
    • △ 私達がその問題について話す前に、(お手元の)印刷物をご覧ください。
    • ○ その問題について話す前に、(お手元の)印刷物をご覧ください。
  • (例) This tool changes the way you manage bugs.
    • △ このツールで、あなたがバグを管理する方法が変わりますよ。
    • ○ このツールで、バグを管理する方法が変わりますよ。

英語は日本語に比べると主語を明示しがちですが、それを忠実に翻訳する必要はありません。特に、一般論を語るときや大衆を相手にしたときの weyou は典型的な省略対象かなと思います*1

要らない指示語は省こう

  • (例) There is a sweet apple on the desk. You can take it.
    • △ 机の上に甘いりんごがあります。それを持っていっていいですよ。
    • ○ 机の上に甘いりんごがあります。持っていっていいですよ。
  • (例) He was angry. This is because his brother ate all cookies.
    • △ 彼は怒りました。それは何故なら兄(弟)がクッキーを全部食べてしまったからです。
    • ○ 彼は怒りました。何故なら兄(弟)がクッキーを全部食べてしまったからです。

主語の省略に似た話ですが、要らない目的語は割愛しましょう (ひとつめの例)。
また、This is why ~, It is interesting to do ~みたいに訳す必要のない itthisthatなどを使った慣用表現がたくさんあるのでそれも注意しましょう (ふたつめの例)。

関係詞や修飾語で長くなった文・語は区切ろう

  • (例) Spring Batch provides reusable functions that are essential in processing large volumes of records, including logging/tracing, transaction management, job processing statistics, job restart, skip, and resource management.
    • △ Spring Batchは、ロギング・トレーシング、トランザクション管理、ジョブ処理の統計、ジョブの再実行やスキップ、そしてリソース管理などをふくむ大量のレコードを処理するのに不可欠な機能を再利用可能なものとして提供します。
    • ○ Spring Batchは大量のレコードを処理するのに不可欠な機能を再利用可能なものとして提供します。たとえば、ロギング・トレーシング、トランザクション管理、ジョブ処理の統計、ジョブの再実行やスキップ、そしてリソース管理などです。
    • ○ Spring Batchはロギング・トレーシング、トランザクション管理、ジョブ処理の統計、ジョブの再実行やスキップ、そしてリソース管理などの再利用可能な機能を提供します。これらは大量のレコードを処理するには不可欠です。

うーん、めっちゃあるあるなのにいい例が浮かばないよ〜。ひとまず一例をSpring frameworkのドキュメントから拝借しました (リンク)。
しかもこのくらいの長さなら一文でもそんなに問題はないですね。要は原文の文の数に引きずられる必要はないということです!途中で文を区切るのも翻訳者の自由なので、長すぎる名詞や文をそのまま訳す必要はありません。
英語は言葉の前にも後ろにも修飾語をいっぱい付けられるので、気をつけないと主語と述語が行方不明になりそうな長文が爆誕します。

和製英語は程々にしよう

  • (例) Checking emails is my daily routine.
    • △ メールチェックは私のデイリールーティーンです。
    • ○ メールチェックは私の日課です。

上の例文はまだ可愛らしいものですが、カタカナが大量に並んで理解しづらい文をしばしば見かけます。エンジニアは英語圏から来た言葉をそのまま使うことも多いので、技術的な文章ではなおさらありがちですね。
どうしてもカタカナにしかならないものは仕方ないですが、例えばinternationalとかglobalみたいな(似たような例しか浮かばなかった…)カタカナでも漢字でも表現できる言葉はどちらがいいか選ぶ習慣をつけたいものです。

呼びかけや問いかけは日本人が言いそうか考えてみよう

  • (例) Do you need more information?
    • △ もっと情報が欲しいですか?
    • ○ より多くの情報はこちらに掲載しています。
  • (例) Wanna watch the video?
    • △ ビデオが観たいですか?
    • ○ ビデオもご覧いただけます。

プロモーションやキャンペーンなどでよく見かけるのですが、相手を誘うような文言を正直に訳すと「失礼な!」「急に馴れ馴れしいぞ」といった印象を与える文になることがあります。
相手が日本人だったら、なるべく日本流のお誘いをしましょう。

終わりでーす。また思いついたら書きまーす😺

*1:逆に、和文英訳において文脈から判断した主語を補うのは難しさのひとつみたいですね。Twitterで翻訳をしてくれるGoogle translateくんなんかもしょっちゅう間違えてます。私自身について書いたツイートなんだけどHeって書かれていることがしばしば…